奥飛騨温泉郷 中尾地熱発電所Introduction Results

発電所概要

「奥飛騨温泉郷 中尾地熱発電所」は、焼岳を熱源とする新穂高温泉・中尾地区の豊富な地熱資源を利用した地熱発電所で、中部地区初となる「フラッシュ発電方式(蒸気発電方式)」を採用しており、地下から噴出する地熱流体を蒸気と熱水に分離し、蒸気は地熱発電に、熱水は温泉の集中管理を行う有限会社中尾温泉に全量供給するシステムを構築しました。
当社と東芝エネルギーシステムズ株式会社が共同で出資する「中尾地熱発電株式会社」において、2022年12月1日より営業運転を開始しております。

所在地 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷中尾
運用開始 2022年12月
最大出力 1,998kW(送電端)
発電電力量 一般家庭 約4,000世帯分
発電方式 ダブル・フラッシュ方式

ダブル・フラッシュ発電方式の仕組み

  1. ❶ 生産井を掘り、地熱貯留層から地熱流体(蒸気・熱水)を取り出す。
  2. ❷ 汽水分離器で地熱流体を分けて、蒸気は蒸気タービンへ、熱水は減圧気化器に送る。
  3. ❸ 高圧の熱水を減圧気化器で圧力を下げると一部が沸騰するので、2次蒸気として蒸気タービンに送り、残った熱水は中尾温泉に配湯する。
  4. ❹ 1次蒸気と2次蒸気を復水器に向かって膨張させて蒸気タービンを回転、発電する。
  5. ❺ 発電し終えた蒸気を、復水器で冷却塔からの冷却水を吹き付けて温水に変える。
  6. ❻ 温水を冷却塔に送って温度を下げてから、復水器に循環させて蒸気の冷却に使用する。